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数学とは、人間の思考における計量的手法を抽象化・普遍化し応用性を増強したものだと考えられます。それだけに、人間の思考様式に由来する制約を受けており、何にでも適用できるほど柔軟ではありません。例えば、実数を考えてみてください。人間が利用する連続的な数は、もともと基準の選び方に応じて目盛りが付けられるようにスケールの任意性を持っていましたが、連続的な数の概念を抽象化した実数体も、この性質を受け継いで、スケール変換によって代数的構造が不変に保たれるように定義されています。ところが、このような性質を持つ実数体を使って時空を表すと、どんなに微小な領域でもスケール変換すれば巨視的な領域と同等になるため、微小な領域における時空の量子揺らぎが(くりこみのテクニックなどでは)コントロールできないほど強く現れてしまい、計算を破綻させてしまいます。こうした事態を避けようとして、量子重力理論では、実数体とは異なる数学的な手法(例えば単体分割法など)を模索していますが、必ずしも成功していません。そもそも、最先端物理学で数学が異常なまでに難解になった背景には、対象となる物理現象が人間の思考様式を逸脱しつつあるという事情があるかもしれません。量子重力理論の現況を見ていると、「すべての物理現象は数学で表現可能か?」という問いに対して否定的に答えざるを得ないような気がしてきます。
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「実数体という概念は人間の感覚という束縛を受け継いでおり、自然界全てに適用できるわけではない」という主張には結構衝撃を受けた。ガロワ体とか学部時代に散々やったんだけど、それでも「実数が当たり前」感覚からは脱却しがたいわ。
(via raurublock)
(via otsune)